抽象的思考のススメ 〜 世の中に蔓延る「わかりやすさ」の罪と罰

抽象化

どうも、ヒデです。

先日、当ブログの読者さんから、

「ヒデさんの話は抽象的で分かりにくい!」

という指摘を受けて、ちょっとヘコんでいた訳ですが^^;

理由はどうあれ、こちらの言いたいことが相手に伝わらないと、どこか悲しい気持ちになるものです。

ヒデ
で、この根本的な原因は何なのかな?

と、ずっと考えていて・・・。

ある程度自分なりに納得いく『答え』が見つかったので、今回はそれをシェアしようと思います。

今日お伝えすることは、ジャンル関係なく、何かを学ぶうえで非常に重要な考え方です。

ぜひ時間をとって、じっくり読み込んでくだされ。

誤解されがちな『抽象化』という概念

大前提の話

まず基本的なスタンスとして、わりと僕のブログでは、

『演繹性』

というものを重視しているんですよね。

【演繹】
一つの事柄から他の事柄へ押しひろめて述べること。

要するに、

『一を聞いて十を知る』

みたいな話です。

最初に何か一つ”大きな原理”のようなものを伝えて、「そこから色んな事象を導いていきましょう!」ってなスタンスで文章をいつも書いています。

イメージ的には、以下の図のような感じ。

抽象的思考

この考え方が身につくと、いちいち誰かに教えてもらわなくても、必要なときに新しいアイデアを自由自在に導くことができます。

つまり、既存の「A」「B」「C」以外にも、新たな概念である「D」「E」「F」・・・を自分自身で無限に生み出すことが可能になるわけです。

とくに現代は『情報過多社会』。僕らは日々、歴史的にもあり得ない量の情報にさらされています。

どんなに学んでも、新しいことはどんどんと出てくるので、そのたびに一つずつ個別具体的に学んでいたら、効率も悪いし、いくら時間があっても足りません。

要するに、すごく大変なんですよ。

当然ですが、普通の人なら百個も千個も、色んなことをたくさん覚えることは不可能です。

それよりも、てっぺんにある原理をひとつ抑えてしまったほうが、あらゆる方面で応用を効かせることができる。

そして、そういう学び方をしたほうが明らかに現実世界では活かしやすいんですよね。

このあたりの意図を、まずは理解して貰えたらなぁと思います。

 

抽象的思考とは?

ヒデ
で、この原理的な部分を伝えようとすると、どうしても表現が『抽象的』になってしまうんですよね・・・。

日本では、抽象的というと何か悪い言葉のように使われるフシがあります。

「あいつの話は抽象的でよく分からない!」

・・・etc。

文脈として、実践的ではないとか、机上の空論みたいなものと同義で扱われてしまうわけです。

このような、

「具体=わかりやすいから善」
「抽象=わかりにくいから悪」

という印象は、とんでもなく大きな誤解です。

本来、抽象とは”複数の物事から共通パターンを抽出して把握すること”。

言い換えるなら、「より大きな概念で物事を考えること」「より大きな次元でくくること」「ディテールを切り捨てて本質を捉えること」だと言えます。

例えば、

「犬」「猫」「馬」「牛」の共通点は『動物』。

「車」「バイク」「自転車」「飛行機」の共通点は『乗り物』。

「Twitter」「LINE」「Facebook」「電話」の共通点は『コミュニケーションツール』。

・・・といった感じ。

図に表すと、以下のようなイメージです。

抽象化思考

すなわち、犬・猫・馬・牛・・・といった一つ一つの動物を覚えていく代わりに、

「動物とは一体どういうものか?」

ということさえ抑えておけば、”何らかの物体”を見たときに、それが動物であるかどうかの判断を自然とできるわけです。

つまり抽象化思考とは、まるで鳥のように高い視点から物事を俯瞰するようなもの。

言い換えれば、マクロな視点、すなわち大局観を把握する力だと言えるのです。

ヒデ
これほど重要な概念にも関わらず、多くの人はマクロ的な認識能力が育っていません。日本の学校教育では、とくに育てる訓練も受けないし、本当にもったいないなぁと思います。

今、最も求められる力『マクロ的な視点』

マクロとミクロの視点とは?

現代の世界を生きるにあたって、僕らが身につけるべき力とは何なのか。

それが、抽象化能力(=マクロの視点)なんですよね。

マクロとは、先述した通り”鳥の目”をイメージして貰えば良いんですけど、はるか上空から日本全体、ひいては世界全体を見ることができる視点です。

で、その反対がミクロ視点で、いわゆる”虫の目”であり、『木を見て森を見ず』的な状態のことを言います。

ミクロ的な視点&マクロ的な視点

もちろん、どちらも重要な視点です。

とはいえ、僕らは常にミクロな視点で物事を見ていますから、これは特に意識しなくても大抵の人はできていると思います。

しかし逆に、マクロの視点でモノを見ることは物理上不可能なので、これは頑張らないとできません。

ミクロの世界 マクロの世界
直接『目』に見える 直接『目』に見えない
実体と直結 実体とは一見乖離
解釈の自由度が低い 解釈の自由度が高い
多くの人が得意 多くの人が苦手

ここで強調したいのは、僕らの認識能力には偏りがあって、マクロ的な思考が苦手だってこと。

例えば、政治の話でいえば、

「”子ども手当”を実施することによって、マクロ的にどういう効果をもたらすのか?」

という部分が全く見えてないから、多くの人は過剰に反応してしまうわけで。

多少なりともマクロの視点を持っていれば、少なくとも何らかの疑問は湧いてくるはずなんですよね。

より大きな括りで見たときに、

「あれ、これを続けていたらいずれヤバいことにならないか?」

・・・と。

そういう疑問が全く出てこないってことは、そもそも日本国民の多くが”マクロ的な視点を持ち合わせてない”ことの表れなんじゃないかなと思います。

マクロの世界というのは、ミクロの世界とは異なり、見えている人にしか見えない世界です。

そのため、それが『見えている人』と『見えていない人』の間には大きなギャップが生まれてしまうのです。

ヒデ
典型的な例として、アインシュタインの『相対性理論』があげられます。発表当時、この理論を本当の意味で理解できるのは”世界でたった3人しかいない”と言われていたそうです。

 

大きな流れを捉える力

で、このマクロの視点を言い換えると、

『大きな流れを捉える力』

とも言えます。

この能力が欠けていると、そもそも流されている方向や、そのスピード、先には何があるか、などが一切わかりません。

つまり、何か問題が起きても、具体的な対策を立てられないってこと。何をやったら良いのかが全くわからなくなってしまいます。

例えば、大きな川を泳いでいて、その先に滝ツボがあると分かっている人であれば、さっさと岸に上がることも可能でしょう。

しかし、それに気づかない人は、そのまま滝ツボに真っ逆さまに落っこちてしまうのです。

当たり前ですが、そんなの嫌じゃないですか。

そこで危険を回避するためにも、その時々で、僕らがさらされている”大きな流れ”というものを自分自身の力で把握して、どう行動すべきか判断する能力が求められるわけです。

これは、人生レベルでも全く同じことが言えます。

マクロ的な視点が身に付いていれば、物事の本質を捉えることができ、ひいては目的に沿った具体的な行動を取ることができます。

つまり、逆説的ではありますが、優れて抽象的な思考ができる人とは、優れて具体的な行動ができる人と同義だと言えるのです。

テレビもネットも書籍さえも、世の中なんでも”わかりやすいもの”が過度に礼賛されている今だからこそ、ある種の警報を鳴らす意味で今回の記事を書きました。

具体性のみを追い求めることは、物事の本質を見失うことにもなりかねません。

抽象的思考を身につけるためにも、日頃から「要は何なのか?」「一体何を伝えたいのか?」と常に自問自答する姿勢を忘れないで欲しいと思います。

最後に

実際、僕は文章を書くとき、

「こんにちは!」

と、挨拶するレベルまで具体的にしているつもりなんですよね。

例えば、今日ズラズラと書いた内容だって、本来抽象度を上げれば5行くらいで終わるレベルの話です。

とはいえ、本当に5行で書いてしまうと、ほとんどの人には伝わらない。

だから、噛み砕いて具体化していくと、どうしてもこのくらいのボリュームになってしまうわけです。

とはいえ、なかには「難しい」「抽象的」「使えない」と感じる人もいるでしょう。

でも、これはもう完全に慣れの問題です。

抽象度とは、相対的なものなので、いかに慣れるかが非常に重要になってきます。

だから、抽象的な思考に慣れていない人は、せめて僕の書く文章レベルの抽象的な思考、考え方には慣れて欲しいなぁという風に思います。

もしかすると、最初は辛いかもしれません。

しかし1つの原理を知って、たくさんのアイデアを生み出すほうが明らかにラクなんで。そもそも、百個も千個も物事を覚えることは、一部の天才を除いて不可能です。

そのため、僕はブログを書くとき、なるべく普遍性の高い原理を抽出して、それを伝えたいという想いを常に持っています。

そして、皆さんにも『原理』を発見することで、無数のアイデアがバタバタと湧き出てくる快感をぜひ味わって欲しいなぁと思います。

以上、最後まで読んでくれてありがとうございました。

抽象化

ABOUTこの記事をかいた人

矢島秀人(ヒデ)

現代社会のあり方に疑問を感じて、最強のフリーターを志す。独自の手法「ブッダ∞アフィリエイト」を実践し、2011年以降”ほったらかし”で月収7ケタ超え。現在は海の町で暮らしながら、主にネットビジネス・企業コンサル・FX投資などを行い、個人ビジネスの究極形を追求している。何モノにも媚びず、己の腕一本で食っていける知識をシェアしよう。