この海では、疑うべきものはむしろ頭の中にある”常識”の方。
- ニコ・ロビン -
(漫画『ONE PIECE』の登場人物)
世の中は、劇的なスピードで変化しています。
あなたも、『指数関数的変化』というワードを一度くらい聞いたことがあるのではないでしょうか?
一言でいえば、

ということ。
今の常識は、将来の非常識になってしまう可能性がとても高いのです。
このような状況では、従来の働き方、流行、価値観の変化はもちろん、かつての成功パターンや未来予測なんて、ほとんど役に立ちません。
過去の常識にしがみついていれば、あっという間に時代の波に取り残されてしまうでしょう。
そこで、今回は「こうした時代と僕らはどのように向き合っていけばいいのか?」について本気で考えてみました。
記事の目次
なぜ、世の中は急速に変化しているのか?
世の中の変化を語るうえで欠かせないのが、テクノロジーの進歩です。
僕らの生活は、いつの時代もテクノロジーの発展とともに移り変わってきました。
例えば、インターネットは時空を越えます。物理的な距離や制約を越え、さまざまな人や企業を結びつけていくものです。
さらに今後『loT(モノのインターネット)』が普及し、あらゆるモノがネットに繋がるようになれば、ビッグデータが本格的に活用される時代がやってきます。
その結果、世界のあり方は一変するでしょう。

これが実現していないのは、日本企業がAIの導入に本格的に力を入れていない、もしくは政府がその方向性を見出せていないだけに過ぎません。
実際、ランスタッド社の調査によれば、業務におけるデジタル化の普及率は日本は世界最下位レベルです。
さらに、総務省の通信白書によれば『人工知能(AI)』の普及に向けた今後の対応について、「特に何もしない」と回答した日本人は過半数を越えていました。
残念ですが、日本の常識なんて、とっくに時代遅れなんです(汗)。
東京の満員電車だって、本来3割くらいの人達は出社する必要もないのにわざわざ乗っているのが現状です。”ぎゅうぎゅう”の満員電車に揺られ、会社に着いたころには消耗してるなんて本末転倒もいいところ・・・。
だったら、ITを活用して3割の人が在宅で仕事をすれば、満員電車の問題もなくなって、ストレスも減って、みんなハッピーになれると思うんですよね。
話がそれましたが、とにかく物理的な制限を持たないテクノロジーは、急速に社会に浸透していきます。
そして、本格的に世の中を変えていくのはこれからです。
この大変動時代を生き抜くためには、今までの「常識」「普通」「当たり前」なんてものは何の役にも立たないんですよ。
常識を疑ってみませんか?

つまり何が言いたいかというと、
「既存の常識や世の中の普通なんて、マジでどうでもいい!」
ってこと。
しょせん常識なんて、どっかの誰かが勝手な都合で作り出したもの。時代や場所とともに、移り変わっていくものです。
実際、ちょっと前まで主流だった『いい大学に入って、いい会社に入れば、一生安定した暮らしが保証される』といった常識は、今では完全に崩壊していますよね。
他にも、日本の企業でよく使われている『業務命令』って、ホントに当たり前のことでしょうか?
人間が人間に対して命令するなんて、そんなの奴隷と変わりませんよ。
はっきり言って、日本企業にありがちな『ピラミッド型』『トップダウン型』の組織では、これからの時代を生き抜くことは難しくなるでしょう。
たしかに、モノづくりの全盛期、商品を出せば黙ってても売れるような時代では上手く機能していました。
すごく需要がある商品を、より早く正確に作るという状況であれば適していたかもしれませんが、今は時代が違います。
ウソだと思うなら、自宅のTVのリモコンを見てください。ボタンがいくつありますか?
すべての機能を使いこなしている人って、どれだけいるのでしょうか。
一方Apple TVのリモコンは、とてもシンプルでボタンも5つしかありません。世界のトレンドと日本のトレンドは完全に乖離しちゃってるのが現状なんです。
日本が世界第2位の経済大国だった時代も、すでに過去の話。
日本の生活水準は、すでに先進国よりも、タイやインドネシアに近いとさえ言われています。
世界から取り残されないためにも、これからの組織はトップダウンじゃなくて『ボトムアップ』。ピラミッドではなく『オープン』な組織に変革していく必要があります。
メタボのおっさんが偉そうにイスにふんぞり返って、「あれ、やれ!」「これ、やれ!」なんて命令している場合じゃないんですよ。
そうじゃなくて、もっと若者の話に耳を傾けるべき。年寄りよりも、若者のほうが新しい世界をよく知っています。
この先、いかに彼らの知恵を使っていくのかが重要な時代になってくるんです。
だから今の若い人たちは、くだらない既存の常識なんて気にしなくていい。
そんなことより、
・自分はどうなりたいのか?
・本当はどうありたいのか?
・誰と一緒に過ごし、どんな人生を送りたいのか?
ってことのほうが、何十倍も大切なことです。
イメージしづらいのであれば、一旦人生というものを『ゲーム』に置き換えて考えてみてください。
多くの人は、世の中のルールに合わせてゲームに参加しています。
会社や上司、あるいは親や学校の先生が定義する「こうすると点数になるよ!」というものを必死に追いかけ続けています。

後悔しないためにも、あなたが人生において、「本当に大切にしたいものは何なのか?」ということを真剣に考えて欲しいんです。
日本には、昔から『長い物には巻かれろ』というコトワザがあります。
【長い物には巻かれろ】
目上の者や勢力の強い相手とは争わないで、それに従った方が得策だという意味。出典:三省堂
とはいえ、長い、良くない、ネガティブなものに一生巻かれているとしたら、それって本当に悲しいことだと思いませんか。
常識なんてデタラメばかり・・・。
世界的にみて、日本人ほど”従順な民族”というのも珍しいと思います。
周りに流されやすく、自分の頭で考えることをほとんどしようとしません。
ここでは、「多くの人が信じているが、実はデタラメ!」という事例をいくつか紹介します。
こんなの挙げだしたらキリがないんですけど、一応参考までにどうぞ!
「記憶力が年齢とともに衰える」なんてウソ!
日本人の多くは、記憶力は年齢とともに衰えると信じていますが、これは真っ赤なウソです。
解剖学的知見からは、脳の神経細胞の数は、3歳以降はほぼ一定で、100歳まで生きてもほとんど変化がない。つまり、脳という装置は経年劣化しない。
なぜか広く流布する「記憶力は年齢とともに低下する」という珍妙な社会通念。誤った常識が生み出す罪は途方もなく深そうだ。
- 池谷 裕二 -
(東京大学教授)
詳しく知りたい方は『のうだま』という本を読んで欲しいのですが、内容を簡略化すると以下のような感じ。
大人は、子どもより長く生きているぶん、脳に蓄積しているデータ量が多いです。当然、データが増えれば検索するには手間もかかるし、時間もかかります。
しかも、子どもだってド忘れくらいしますよね。例えば宿題を忘れたり、体操着を忘れたり、筆箱を忘れたり、思い返せば皆さんもよく忘れ物をしていたはずです。
つまり「物忘れがヒドくなった!」というのは単なる本人の思い込み、もしくはメディアの刷り込みに過ぎません。
さらに恐ろしいろしいことに、脳が衰弱していないにも関わらず、「老化すれば記憶力が衰える」と思い込んでいると、本当に記憶力が低下してしまうらしいんです・・・。
じゃあ、なぜこのようなデタラメな情報が世の中に蔓延しているのか?
答えは簡単。TV番組のスポンサー企業が視聴者に”サプリメント”を売りつけたいだけですよ。
「2人に1人がガンになる時代」なんてウソ!
こんな話なら、いくらでもありますね。
保険会社のCMでよく流れている”日本人の2人に1人がガンになる時代”というのもデタラメです。
「国立がん研究センター」のデータによれば、確かに生涯でガンと診断される確率は男性62%、女性46%で間違いありません。
◎生涯でガンと診断される確率
でも、これを年齢別にみてください。
年齢 | 男性 | 女性 |
40歳 | 0.5% | – |
50歳 | 2% | – |
60歳 | 7% | 11% |
70歳 | 21% | 19% |
80歳 | 42% | 29% |
「2人に1人がガンになる」のは 80歳以上の話。
日本人の平均寿命は男性80歳、女性86歳なので、例えガンにならなくても結局ほかの病気や老衰によって死亡のリスクが高まる世代です。
しかも、万が一ガンになったとしても、保険会社がCMで謳うほどの大金はかかりませんので。
例えば医療費が高額になった場合、日本では『高額療養費制度』が使えるので、治療費や入院費を含めても100万円以内でおさまるのです。
つまり、100万円くらいの蓄えを準備できるなら、ガン保険は不要ということ。
にも関わらず、ガン保険・ガン特約の加入率は男性40.2%、女性35%・・・。
約3人に1人が加入している現状って、おかしくないですかね?
◎ガン保険 年代別の加入率
ちなみに、年代別の加入状況は以下のとおり。
年齢 | 男女 |
20代 | 21.1% |
30代 | 40.6% |
40代 | 41.9% |
50代 | 41.8% |
60代 | 35.9% |
なんと、ガン罹患率0.5%以下である40代の加入率がもっとも多くなっています。
さらに、日本における生命保険の加入率は 9割。1世帯あたりの平均支払い金額は年間約 40万円です。
しかしガン保険同様、その中身については大半の人がよく理解せずに入っているのが現状です。
実際、専門家が試算したところ、加入者に対して保険金の還元率は30〜70%程度だったそう。
競馬の還元率は約75%、宝くじでも46.5%であることを考えると、保険の還元率はギャンブル以下といえます。
ぶっちゃけ、保険会社で働いているスタッフほど医療保険には入りたがりません。保険は「入れば安心」ではなく、「入れば損する」という事実に気づいているんです。

ちゃんと中身を理解したうえで加入するなら、それは個人の自由。好きにすれば良いと思います。
ただし、
「みんながやってるから自分もそうする!」
と自ら判断することを放棄し、周りに流されているだけであれば非常に危険ですよね。
真夏にスーツ着るなんて、おかしいだろ!
クールビズが定着してきたように見えて、まだまだ世の中には”ジャケット正義”みたいな価値観が蔓延しています。
実際、大学生が就活するとき、「ジャケットを着てないと失礼だ!」っていう会社が大半だというから驚きです。
暑けりゃ脱げばいいし、寒けりゃ着ればいい。そんなの他人がわざわざ干渉する話じゃないと思うんですけどね。
それなのに、クソ暑いなか、汗だくで、死んだような顔して満員電車に乗り込む大人たち・・・。
これじゃあ、仕事の質が落ちて、生産性が下がるのも当たり前の話ですよ。
・日本人の労働生産性:最下位(主要先進国)
・世界の仕事満足度調査:最下位
・仕事のやりがいを感じている:最下位
・日本企業の社員の「やる気」:最下位
・自分自身に満足している若者:最下位
・将来に希望を持っている若者:最下位
・平均睡眠時間:最下位
・起業活動指数:最下位(18ケ国中)
・業務のデジタル化:最下位(34カ国中)
・世界のIT投資マインド:最下位(21カ国中)
・IoTの理解度:最下位(20カ国中)
・世界幸福度ランキング:最下位(先進国)
・自国に対する誇り:最下位
・大学教育レベル:最下位(49カ国中)
完全に終わってますね・・・。
ちなみに、ぼくの会社では、夏はTシャツに短パンで仕事をしています。そのほうが、圧倒的にラクですもん。
カラダが快適じゃないと、仕事に100%集中できないのは当たり前のこと。
「社会人たるもの…」
「マナーとして…」
「相手に失礼…」
そんなこと押し付けてくるアタマの悪い人達とは、別に一緒に仕事をしたくないので構いません。
てか今の大人たちは、自分らの子供、孫、ひ孫・・・。次世代まで、こういった悪しき日本のカルチャーを残すつもりなのでしょうか。
僕なら、絶対イヤです。子どもたちには良いものを残してあげたいし、自分の生きる時代よりもステキな世界を生きて欲しい。
常識や意見なんて、それぞれ違うという前提をみんなが受け入れるような社会になってくれることを願ってます。
マスコミの情報を鵜呑みにしてはいけない。
今の時代、みんな豊かだという人もいますが、決してそんなことないと思います。
みんな気付いてないだけじゃないでしょうか。
だって、日本では”年間約11万人の自殺者”がいるんですよ。
国内メディアでは「3万人超え!」と報じられていますが、これもデタラメです。
日本では『遺書がないと自殺にカウントされない』というナゾの常識があり、これで表向きの自殺者数を大きく減らしています。
しかしWHO(世界保健機関)では、変死者数の半分を自殺としてカウントしているので、本来公表すべき自殺者は年間11万人で間違いありません。
この数は、他の先進国のなんと10倍以上です。
ざっと毎日300人以上が、みずから命を絶っている計算になります。
日本では、毎日戦争でも起こっているのでしょうか?
現代を生きる僕らは、一体なにと戦っているというのでしょうか?
どう考えても異常なことです。

マスコミだって、「イジメは良くない!」「自殺はヤメましょう!」と報じる一方で、有名人のプライベートな部分まで踏み込んで執拗なバッシングを繰り返しています。
それこそ、イジメそのものじゃないですか。本来、相手の価値観を認められないなら、自分の価値観なんて主張しちゃいけないんですよ。
勝手な常識を強引に押し付けようとするから、世の中が窮屈になっていくように思えてなりません。
まさに、
生きにくく逝きやすい国ニッポン!
日本で生きる僕らは、空気のように存在する「常識」「普通」「当たり前」というものを、もう一度見直すべきときが来ているのではないでしょうか。
最後に
断言します。

僕は、そう考えてるんです。
学歴やキャリアなんてどうでもいい。例え無職だろうが、引きこもりだろうが構わない。
あなたの人生が今どうであれ、大した問題ではありません。
それよりも、重要なのは”方向性”!
現在地がどこであれ、方向さえ合っていれば必ず行きたいところへ辿り着きます。
だから、常識なんて鵜呑みにする必要はない 。世界中探しても、普通の人なんてどこにもいないんだから。
それよりも、『自分で決断すること』から絶対に逃げないこと。誰かが決めた通りに生きる人生なんてクソ喰らえ。
クダらない既存の常識なんて、ケリ飛ばしちゃおうぜ!