現役コピーライターが日々「文章力を磨くため」に考えていること

個性的な文章

どうも、新婚ホヤホヤのヒデです。

2011年、僕がコピーライターとして活動を始めてから、ずっと不思議に思っていることがあります。

それは、

『個性的な文章』

『個性的な文体』

『個性的な表現』

というのは何だか曖昧な概念で「よく分からないなぁ」ということ。

例えば、100人いたら100通りの文章が出来上がるので、全てを個性的だと言うこともできるし、厳密に「個性ってなんだ?」って考えると少し難しいなぁと感じてたんですよ。

その疑問を解消するために、色々な『文章術』の本を読んでみたけれど、この答えはどこにも書かれていない。

ヒデ
長年、明確な答えが見つからなくて「個性的な文章って何だろう?」とずーっと1人で考えていました。

そんなある日、とあるアイデアが閃き、自分の中で悶々としていた葛藤の雲が一気に晴れたので、今回はその話をちょっとしたいと思います。

また、文章力を鍛える具体的なトレーニング法についても言及しているので、ぜひ最後まで読んでくれたら嬉しいです。

「型」と「自由」の2つの方向性

テンプレート文章

文章もバランスが大事

大前提として、文章には「型」と「自由」の2つの方向性があります。

”型”とは、単純に当てはめるだけで目的に沿った文章が作れるテンプレートのようなもの。

例えば、

「××の順番で書きましょう!」

と求められた形で書いていくので、非常に具体的で分かりやすいです。

有名なものにロジカルシンキングを活用したPREP法、あるいは既存のコピーやセールスレターを書き写す『写経』などがこれにあたります。

一方で”自由”とは、

「好きに書いてください!」

「さぁ、どうぞ!」

と言われるだけなので、非常に抽象的で曖昧。

書きたいことを好きなように書く、自由かつ自発的な文章がこれにあたります。

ヒデ
そして、文章を書くときに、我々はこの「型(=具体的)」と「自由(=抽象的)」の間で揺れ動くわけです。

これはバランスの問題なので、どちらが正しくて、どちらが間違っている、という話ではありません。

別にテンプレートをそのまま使ったような文章でも、僕はそれ自体が悪だとは思わないです。

その文章を読んで、あまり賢そうには見えないけれど、ちゃんと目的があってやっているんだろうから、それはそれで構わない。

逆に、既存の『型』を完全無視して、単純に好き勝手やっていれば良いのかと問われれば、それも違う気がする。

なぜなら、個性的かどうかを決めるのは自分ではなく、あくまで周りの人々。それでは誰からも理解されず、自分ひとりが「俺は個性的なんだ!」と言い張っている悲しい状態に陥ってしまいます。

そもそも、型とは水を入れる『器』、もしくは家を建てる際の『設計図』みたいなもの。

器がなければ相手に水を渡すことはできないし、設計図がなければしっかりとした家を建てることもできません。

そういう意味でも、文章を書く大前提として「型」と「自由」のバランスを取っていく必要があると思うのです。

個性の作り方

個性の作り方 – 『自分らしさ』はどこに存在するのか?

2020年5月22日

 

「型(=テンプレート)」の上手な使い方

ガチガチの型にハマれば書き手の個性が消えてしまうし、逆に好き放題やれば相手に伝わらなくなってしまう。

そこで重要なのが、『型』というものを柔軟に解釈すること。

具体的には、

「こういう雰囲気の言い方もあるよ」

「こんな言い方をすれば相手に伝わりやすいかなぁ」

というレベルまで柔軟に理解して欲しいんですよ。

逆に、

「××の順番で言いなさい!」

「こういう言い方じゃないとダメだ!」

みたいなのが型だと思ってしまうと、文章が硬直化して進化してくれません。

それじゃあ、本末転倒です。

つまり、『型』とは一言一句を真似するような硬直化したものではなく、「どんな風に書けば相手に伝わりやすいかなぁ」「こんな雰囲気の言い方もあるんだなぁ」くらい遊びの領域を持ったものだという感覚で捉えて欲しいんです。

ヒデ
これは、例えるなら『ボクシング』と『合気道』の違いと同じ。

ボクシングの場合、最初からガチガチに決められた型のようなものがあります。

相手がこう打ってきたら、それをこう受けてその後こう打っていく。それが一連の動作として、いくつもの型に体系化されているわけです。

一方、合気道は”流れ”を重視するものなので、相手がどう動くかによって、こちらの動きは大きく変わってきます。常に動いているんです。

そして、文章を書く際も同じで、合気道のようなイメージで柔軟に『型』を捉え、どこかボンヤリとした領域にとどまる必要があります。

そうすることで、少しずつ自分らしい文章が書けるようになってくる、と最近は考えています。

個性的な文章はどうやったら書けるのか?

個性的な文章の書き方

写経のすゝめ

写経とは、仏教の経典を書き写すことを指し、元々仏典の保存や修行のために行われていたもの。

ここでは、文章力を向上させる一つのトレーニング法として『上手い人の文章を書き写す(=型)』という意味で使っています。

写経の重要性については、コピーライターに限らず、プロの小説家も推奨しているし、小説家を目指す人向けの本でも、「まずはお気に入りの小説を全部写してみましょう!」みたいな教えは大体書かれています。

ヒデ
僕自身、実は写経ってほとんどしたことがないんですけど、全くやったことがないわけじゃなく一時期はやってましたよ。

写経の効果については賛否両論ありますが、僕はやらないよりは断然やった方がいい派。

なぜなら、何らかの『違和感』を感じるために重要だと思うからです。

写経を実践してみて分かったことは、その書き手の文章のテイストと自分の感覚で書いたときの文章のテイストには当然差があって、その差が『違和感』として残るということ。

例えば、

「俺だったら××とは言わないなぁ」

「なぜ、ここで●●と書いたんだろう」

「俺だったら◎◎と書くけどなぁ」

みたいな感じで。

写経をしていると、何らかの違和感を覚える瞬間が必ず出てきます。それは上手い下手、良い悪いの話じゃなくて、純粋な自分との感覚のズレです。

まずは、その”違和”を感じることが写経を行う一番の目的だと思うんですよね。

 

正しい写経のやり方

凡人は模倣し天才は盗む。

- パブロ・ピカソ -
    (画家)

凡人はただ単に模倣・真似・コピーをするだけで、天才はそこにアレンジを加えてオリジナルにするという意味です。

先述した通り、自分の感覚を炙り出すためには、逆説的に『型』をひたすら繰り返す必要があります。

そこで違和感を見つけ、何がしかの修正を加えていく過程でのみ、文章の表現力は伸びていくわけです。

そして、そこに『個性』は現れてきます。

だから、一つでも多くの上手い人の文章、フレーズを暗記してそのまま使うことで表現力が伸びるというのは間違い。

ただ思考停止で書き写すことが写経の目的ではないし、それは型を硬直化して捉えている人の発想です。

あくまでも、

「どういう風に書けば相手に伝わりやすいかなぁ」

「こんな雰囲気の言い方もあるんだなぁ」

というのが型なので、硬直化してはいけません。

ゆとりを持って、柔軟性を持って、型をしっかりと理解し、自分の価値観との相対化を行なっていく。

そして、そこで何らかのズレを感じたら、丁寧に修正していく。そのプロセスを繰り返すことで、人は少しずつ文章を書けるようになっていくのです。

当然ですが、ひたすらお経のように、全く頭を働かせず書き写していくだけでは意味がないので。

そうではなく、色んなことを考えたり、感じたりしながら書き写していく作業じゃなければ、期待するような効果は得られないと思っています。

つまり、

「俺だったらこんな言葉は使わないな」

「じゃあ、どんな言葉を使うだろう?」

「こっちの言葉を使ったほうがいいな」

という地道な作業を通して、一生懸命文章を書いていくことによってのみ、その人の『個性』が発現する可能性があるわけです。

個性の作り方

個性の作り方 – 『自分らしさ』はどこに存在するのか?

2020年5月22日

最後に

世の中全体を見渡してみても、ユニークな文章、個性的な文章を書ける人はほとんどいないように感じます。

ヒデ
もちろん、僕も含めてね^^;

要するに、上手い人ほど没個性的な文章なんですよ。ある程度訓練を積んだ人であれば、「これくらい書けるよね!」という感じの文章を書く人が大半なわけです。

逆に、

「この人にしか書けない!」

「唯一無二の独特な語り口だ!」

という文章を書ける人は本当に少ない。

とはいえ、前回の記事でも触れましたが、個性やユニークさというものがこれからの時代『財産』になります。

影響力の武器

『個性』がお金に換わる時代 – 信用経済の生き方

2020年5月31日

ここ日本では、「制約さえ取っ払えば、勝手に個性は形になって現れてくる」という半ば都市伝説的な考え方が蔓延していますが、そんなことは全然ないですから。

それだと、自分よがりの気持ち悪い文章になってしまい、結局は誰にも伝わりません。

恐らく、僕の文章をここまで読んでいるくらいですから、誰かに伝わる文章を書きたいはずです。

人を喜ばせたり、感動させたり、あるいは何かの役に立ったり・・・。

その根底にあるのは『伝わる』なので、そのためには多少はズラしていくような努力ができないと厳しいんですよね。

今回はやや抽象的な話になってしまいましたが、言わんとしていることが何となくでも伝わってくれれば嬉しいです。

また、個性に関する考察はこちらの記事でも書いているので、併せて参考にしてみてください。

以上、最後まで読んでくれてありがとうございました。

個性の作り方

個性の作り方 – 『自分らしさ』はどこに存在するのか?

2020年5月22日
個性的な文章

ABOUTこの記事をかいた人

矢島秀人(ヒデ)

現代社会のあり方に疑問を感じて、最強のフリーターを志す。独自の手法「ブッダ∞アフィリエイト」を実践し、2011年以降”ほったらかし”で月収7ケタ超え。現在は海の町で暮らしながら、主にネットビジネス・企業コンサル・FX投資などを行い、個人ビジネスの究極形を追求している。何モノにも媚びず、己の腕一本で食っていける知識をシェアしよう。