どうも、矢島ヒデです。
今回は、DRM講座の第1回目ということで、最も重要なポイントについて解説していきます。
ご存知の通り、DRMの書籍やセミナーは世の中に溢れていますが、
「なぜ、ほとんどの人は上手くいかないのか?」
その理由は、本質的な部分を履き違えているケースが圧倒的に多いからです。
事実、Googleで『DRM マーケティング』と検索してみたところ、その核心について語られているサイトは1つも見つかりませんでした。

今回お伝えする内容は、DRMを実践するうえで絶対外せない”キモ”となる部分です。
もしかすると、少し退屈に感じるかもしれませんが、そこは何とか耐え忍んで”DRMの本質”について理解を深めて欲しいなぁと思います。
それでは、早速本題に入っていきましょう。
記事の目次
歴史から紐解く ~DRMの本質とは~

そもそも、DRMって何なの?
DRMとは、ダイレクトレスポンスマーケティングの略称。
直接(ダイレクト)見込み客から反応(レスポンス)を得ながら、セールスをおこなうマーケティング手法のことです。
では、その本質とは何なのか?
一般的には、以下のように言われています。
【回答例①】
1.集客
Webサイトや広告を用いて、見込み客のリスト(メールアドレス、LINE IDなど)を集める。2.教育
見込み客にメールマガジンやニュースレターなどで情報提供をおこない、信頼関係を築いていく。3.販売する
見込み客に商品の価値を感じてもらい、欲求の高まった段階でセールスの案内をする。つまり・・・
この3つのステップを踏むことで、最も効率的に利益をあげていく手法がDRMなのです。
【回答例②】
DRMとは、ただ見込み客を集め、商品を販売するマーケティング手法のことを言うのではありません。
DRMの本質とは、お客さんと良好な関係性を築き、あなたの会社のファンになってもらうためのマーケティング手法なのです。

でも、どちらも正解とは言えないんですよね。
【回答例①】はあくまで具体的な方法論を説明しているに過ぎないし、【回答例②】はかなり抽象的過ぎてDRM特有のものとは言い難いです。
「では、DRMの本質とは何なのか?」
それを解明するためにも、まずは歴史を遡ってみましょう。
DRMの起源①
DRMが誕生したのは、なんと今から約150年前。
1872年、アメリカの”アーロン・モンゴメリー・ワード”という人物が元祖だと言われています。
当時、アーロンは行商人として働いており、主に日用品を販売していました。
そこで、彼はあることに気づきます。

しかも当時は、通販などなく、田舎の人たちが近所で売られてないものを必要とする時は、わざわざ都会まで足を運ばなければいけませんでした。
いくつもの仲介業者が介入して価格が跳ね上がっていることに加え、街へ遠出をするための交通費もかさんでしまう。
田舎に住む農民たちは、買物をするのに困っていたんですよね。
そこで、アーロンは考えます。

・・・と。
その後、彼は世界初の『メールオーダー(カタログ注文)』による直接販売を考案し、それが瞬く間に大ヒットしました。
以下が、当時使われていたカタログです。シンプルに商品名と値段が書かれているだけなので、”プライスリスト”と呼んだほうが適切かもしれませんね。

アーロンは、このような販売手法を取り入れることで、
・中間マージンを省き、より安く買物ができる。
・好きなときに、好きなタイミングで買物ができる。
という大きなメリットをお客さんにもたらしました。
そして、これがDRMの原点だと言われています。
DRMの起源②
アーロンが行った”流通革命”は、これだけに留まりませんでした。
他にも、DRM史上最大の発見をいくつもしていきます。
それが、以下の通り。
①スプリットテストの確立
②ROIという考え方の確立
③仮想敵を作ることの確立
④返金保証の確立
1つ目は、①スプリットテストの確立です。
スプリットテストとは、複数の広告のうち、どれが最も反応が良いのかを検証するテストのこと。現在、Web広告の世界では当たり前になっていますが、これを一番最初にやり始めたのがアーロンでした。
また、②ROI(投資収益率)の考え方も、彼の時代に生まれたものです。
アーロンは、チラシや配送料にいくら掛かり、どれくらい利益が出ているのかを徹底的に分析しました。
さらに、既存の業者に対して『強欲な小売業者』というレッテルを貼り、いわゆる③仮想敵を作り出すことで顧客をどんどんと集めていきます。

と、宣伝して回ったわけです。
そして最後が、④返金保証。お客さんが商品に満足しなかった場合、お金を返金するという仕組みもアーロンが考え出したものです。
正直、150年近くも前の話なので、資料もあまり残っておらず厳密には分からない部分もありますが・・・。
彼の功績をみる限り、顧客満足をひらすらに追求した人物だったことが分かります。

DRMの本質とは●●である。

顧客の不満を解消すること
DRMの特徴として、世間では以下のようなことが言われています。
・儲けようとしなくても、勝手に儲かってしまう。
・初期投資が少なく、コストがかからない。
・小規模ビジネスで、最も効率的に利益を上げられるモデル。
・高額商品を売るのに適している。
・見込み客の反応を見ながら、それに合わせて提案を変えていくことができる。
確かに、これらは間違いではありませんが、あくまで二の次です。
表面上はそうかもしれないけれど、そのためにアーロンがDRMを作ったわけではありません。
彼は、ただ人々の不満を解消してあげたかった。
それが結果的に、ビジネスとして成功しただけなのです。
つまり、DRMの本質とは、
「購買に関する顧客の不満を解消してやること。」
これに尽きます。
言い換えれば、お客さんが「いかにラクに安く買えるのか?」を追求するのがDRMなのです。

DRMを実践する際の注意点
先述したとおり、DRMの本質は”顧客のストレスを極力減らすこと”に尽きるわけで。
勘違いして欲しくないのは、決して”楽ちん低コストで商品を売り込んでボロ儲けできる手法”ではないってこと。
より効率的に、たくさんの人の助けになることができたからこそ、DRMは時代を超えて発展してきたのです。
言い換えれば、DRMを実践するうえで、顧客満足を追求していく姿勢を忘れたら絶対に失敗します。
それこそ、巷に溢れる”糞ネット起業家”のように、自分の都合でガリガリと売り込む行為はDRMの本質とは大きくかけ離れているんですよね。
そして、その大半が、
「なぜ、長期的に安定した売上をあげることができないのか?」
というと、ここを履き違えているから。
しつこく「売ろう!売ろう!」とすれば、顧客は当然逃げていきます。
あなただって、そうですよね?
例えば、お店に洋服を買いに行き、ゆっくり選んでいる最中に店員がやって来て、

とゴリ押しされたら、あまり良い気持ちはしないはず。
なのに、一日何通も売り込みメールが来たらどうでしょう?
そんなやり方、お客さんからウザいと思われて当然ですよね。
そういう本質的な部分をないがしろにしているから、多くのネット起業家は稼げていないのです。
DRMの出発点
DRMの基本は、お客さんを信用するところから始まります。
信用とは、ある種自己責任の論理と一緒なので、
「欲しければ買えばいいし、要らなければ買わなくていい。」
というスタンスがかなり重要です。
例えば、期間限定の商品をメルマガで案内した際に、お客さんは購入する意思があったにも関わらず、

というケースもあるでしょう。
でも、それも結局はお客さんのせいなんですよ。
(もちろん、意地悪して売るなって話ではないんですけど・・・。)
ただ、そこで恩着せがましく、

的なメールが何度も送られてきたら、ぶっちゃけウザいですよね(汗)。
なのでDRMを実践する際は、とにかく「売ろう、売ろう!」とするのではなく、あくまで”信頼関係の構築”を前提とした情報提供をおこなっていく必要があります。
そして、商品を買ってもらったお客さんと、また更なる信頼関係を築いて”一生涯の関係”を作りあげていく。
その前提を踏まえたうえで、マーケティングプランを組み立てて欲しいなぁと思います。

DRMを活用する最大のメリット

最も効率の良いビジネスモデル
先述した通り、DRMを使えば、より効率的にたくさんの人を助けることができます。

でも、案外そうでもありません。
ここでいう”効率的”とは、
【顧客】
ラクに安いものが買える。欲しいものだけ買える。好きなときに買える。煩わしい接客もない。
【販売者】
販売コストが大幅に減る。固定費がかからない。売上予測が立てやすい。リピートしてくれる。利益が増える。
要するに、お互いWin-Winで儲かるんですよ。
ここが凄く興味深いところで、DRMは顧客の満足度をひたすら上げることで発展してきたわけですが、それが結果として最も利益率の高いビジネスモデルになっている。
そこが、本当に素晴らしい所です。
例えば、

みたいな会社って、大体数年で潰れてしまいますよね。
当然ですが、私利私欲の追求だけでは成り立たないのがビジネスです。
だけど、DRMを活用すれば、そんな”えげつない商売”をしなくても勝手に儲かっちゃう。
中小企業にとっては良いこと尽くめの、本当によく出来たビジネスモデルだと思います。
小規模ビジネスに最適なモデル
DRMを駆使することで、
販売者の利益が増える。
↓
顧客サービスに資金を回すことができる。
↓
顧客は他社より自社を選ぶ。
↓
さらに利益が増える。
◆
◆
◆
上記のような『好循環サイクル』を回すことが出来ます。
販売者の利益が増えれば、顧客の利益も増える。さらに、顧客の利益が増えれば、販売者の利益も増えていく。
ビジネスの理想ですが、正直これを実現できるモデルってそう多くはありません。
僕の知る限り、DRMくらいではないでしょうか。
例えば、大企業がおこなうマスマーケティングの場合、広告を打つために莫大な資金が必要になるし、仮にテレビや新聞に広告を載せたとしても、実際に売れるかどうかは分からない。
そして売れなかったときに、「なぜ、反応が取れなかったのか?」を知る手立てもありません。
ある意味、博打と一緒ですよね。
一方、DRMの場合、顧客の反応を見ながら、それに合わせて自由に提案を変えていくことができるので、その点においても優れているんじゃないかと思います。
最後に
事業をするには、まず人に与えることが必要である。
それは、必ず大きな利益をもたらすからである。
- 岩崎弥太郎 -
(三菱財閥の創業者)
これって、ビジネスの理想ですよね。
たいてい理想というのは、実現しないから理想と言われるわけですけど。正しくDRMを実践することで、これが段々と現実味を帯びてきます。
そのためにも、お客さんと信頼関係を築いていくことが何よりも重要です。
マーケティングと聞くと、妙に構えてしまいがちですが、
「仲間を集めて、コミュニティを作っていくビジネスモデル」
と、シンプルに捉えても全然いいと思います。
その手段として、メルマガやLINE@のような便利なシステムをどんどん使っていけばいいんじゃないか、と。
そして最終的に、
あなたの理想を達成すると、
↓
お客さんの理想も達成されて、
↓
世界にとっての理想も達成される!
こういうモデルを構築できたら最高ですよね。
あなたの理想を叶えるためにも、是非DRMを上手に活用してみてください。
それでは、今日はこの辺で。
以上、最後まで読んでくれてありがとうございました。