どうも、矢島ヒデです。
仕事のモチベーションが上がらなくて悩んでいる人って結構多いと思います。
ある調査では、日本人の7割以上が「仕事にやる気がない。」と答えていてマジで驚きました。
とはいえ、多くの人にとって仕事は人生の大半を占めるもの。
どうせ同じ時間を過ごすなら、楽しんだほうが絶対お得ですよね。
そこで今回は、学術的な観点から、モチベーションが低下する原因とその対処法について解説していこうと思います。
記事の目次
なぜ、仕事や勉強のやる気が出ないのか?

前回の記事でも書きましたが、単純にエネルギーが下がると、それに比例してモチベーションも下がりやすくなります。
恐らく、やる気が出ないと悩んでいる7割くらいの人はこれが原因なんじゃないかと思います。
まだ読んでない方は、ぜひ前回分からチェックして下さい☆
→「やる気」が勝手に湧いてくる!内なるエネルギーを極限まで高める方法
これは科学的にも明らかになっており、心身ともに健康的な生活をしている人のほうが、断然モチベーションが高いことが分かっています。
でも、これってよく考えれば当然ですよね。
例えば、風邪を引いた状態では、何もやる気が起こらないのと一緒です。
そもそも元気がなかったら、やる気やモチベーションに回すエネルギーなんて残らないのです。
しかも本来、人間というのはモチベーションがなくても生きていけます。
もちろん、本当にゼロになったら死んじゃいますけど(笑)。
脳が正常に働いていて、生き物として最低限のドーパミンさえ出ていれば、生きていくうえでのモチベーションは担保されるんですよね。
つまり、仕事や勉強に使うモチベーションは、本来必要ではない領域のものを求められるってことです。
で、それに対応するためには、普段から余分にエネルギーを残しておく必要があります。
その方法をマスターするだけでも、驚くほどやる気が出てきますよ。
詳しいやり方については、こちらの記事で書いているので是非読んでみてください。

どうしたら、やる気やモチベーションが生まれるのか?

自己決定理論とは、人間の動機付け(=モチベーション)についての基礎理論。
この分野では、
「どんな条件が揃うと、人間のやる気が湧いてくるのか?」
という研究が行われており、以下3つの要素が不可欠だとされています。
①自己肯定感
1つ目は、自己肯定感です。
分かりやすく言うと、
「俺ならできる!」
「私なら上手くいく!」
という感覚ですね。
いわゆる、小さな”成功体験”を繰り返すことで、この感覚は強化されていきます。

逆に、この感覚が低いと、
「私なんてダメだ・・・。」
「何をやっても上手くいかない・・・。」
と、どんどん元気がなくなっていきます。
当然ですが、そんな状態では、やる気やモチベーションが発揮されるわけがないんですよ。
しかも、やる気だけでなく、その気分によってエネルギー収支もマイナスになってしまうので充分気をつける必要があります。
ちなみに、以下の質問に「YES」「NO」で答えて、「YES」が多い人ほど自己肯定感が強いタイプです。
あくまで目安として、こちらも参考にしてください。
【質問】
①あなたは自分のことが好きですか?
②周りの人に愛されていると思いますか?
③失敗しても、自分を責めたり落ち込んだりしないほうですか?
④他人から批判されても平気ですか?
⑤周りを気にせず、ハッキリと自分の意見が言えますか?
⑥大勢の人の前でも、あまり不安を感じずに話せますか?
⑦自分と異なる意見や考えを否定せず尊重できますか?
⑧あまり怒ったり泣いたりせず、感情的に落ち着いていますか?
⑨相手に遠慮せず、プレゼントなども喜んで受け取れますか?
⑩周りからどう思われようが気にならないほうですか?
【結果】
7個以上:問題なし
4~6個:自己肯定感が低め
3個以下:かなりヤバい
②自律性
自律性とは、読んで字の如く『自分を律すること』です。
要は、人から言われたことをただ漠然とこなすだけではなく、自らの頭で考えて主体的に行動できるかどうか。
ここが満たされないと、やる気やモチベーションは湧いてきません。
例えば、大企業に勤めるサラリーマンだったり、お役所で働く公務員だったり、彼らにあまり情熱を感じられないのは、いわゆる”やらされ仕事”がメインだからです。
それこそ、上司から、

と指示をされ、

と、上司の言われるままに仕事をしていたら、どんどんと自律性は失われていきます。
さらには、それを何年も強いられることによって、慢性的なモチベーション不足になる恐れもあるので気をつけましょう。
③関係性
世界との関係が良好であれば、モチベーションは発揮しやすくなります。
ここでいう世界とは、主に人間関係ですが、それ以外にも仕事内容や環境などもすべて含まれます。
極端な話、みんなに嫌われて、いつもバカにされて、才能がないと言われ続けていたら、さすがにやる気なんて出せないですよね。
でも、それは本人のせいじゃありません。
自尊心が満たされなければ、モチベーションに回すエネルギーが無くなってしまうのは当然だからです。
で、ここで一度考えて欲しいのですが、
①自己肯定感
②自律性
③関係性
この3つは全て、外的要因(環境)によるものなんですよね。
つまり、何が言いたいかというと、巷で喧伝されているようなやり方で、無理やりモチベーションを上げて行動したところで、結局は長続きしないということです。

そもそも、人間には「やる気」なんて存在しない。

才能は関係ない
これがアカデミックな世界の常識です。
もちろん、一部でこの主張を否定する学者もいますが、今の所それを支持する有力なエビデンスや学説はほとんど出ていません。
さすがに、この状況で科学者が、

なんて主張するのは厳しいと思います。
人間は、元々モチベーションを持って生まれてきたわけではありません。
この世の中には、本来モチベーションが高い人も低い人も存在しないのです。
先述した自己肯定感も、自律性も、関係性も・・・。
全部あとからの『環境』によるものですよね。
つまり、生まれつきの才能や能力によって人間のモチベーションが左右されるのではなく、その環境のなかでどう振る舞うかが全てだってこと。
しっかりとマネジメントさえしていけば、誰でもモチベーションを発揮することは可能だと思います。

大事な2つの考え方
モチベーションを上げるうえで、重要な考え方が2つあります。
それが、
◎グロース・マインドセット(成長思考)
◎フィックスト・マインドセット(固定思考)
です。
心理学の世界では、人間は大きくこの2つに分けられると言われています。

やる気を高める方法
グロース・マインドセットとは、簡単にいうと「自分の成長は経験や努力によって向上できる」という考え方。
このタイプの人たちは、自分の能力には発展の余地があると考えており、何事も恐れずチャレンジを好む傾向があります。
しかも、総じて彼らのモチベーションは高いことが特徴です。
一方、フィックスト・マインドセットとは、直訳すると”固定した考え方”。
つまり、大きな結果を出せるのは特殊な才能を持っているからであり、人間の能力は固定されると考える人たちです。
いわゆる”決定論的”な見方を持っているため、今自分がやっていることに中々意味を見い出せず、総じてモチベーショが低いことが明らかになっています。

で、僕らはどちらの要素も持っていると思うんです。
あるときは、
「あの人には特別な才能があるから…。」
と半ば諦めの気持ちが芽生えるときもあれば、
反対に、
「やれば、きっと上手くいく!」
と、自分の成長を求めて何かに打ち込むときもある。
それこそ、あなたがフィックスト・マインドセットしか持っていなかったら、恐らくこの文章すら読んでいないはずですから。
どこかで成長したいと感じているから、こんな拙い文章でも読んでくれてるんだと思います。
つまり、人によってバランスの違いはあれど、どちらか一方しか持っていない人は存在しないわけです。
なので、まずは自分がどの部分でグロース寄りなのか。あるいはフィックスト寄りなのかを考えてみてください。
そして、それを自覚してください。
そうすることで、何が原因でやる気が出ないのかが少しずつ分かってくるはずです。
また、それ考える際は、以下の記事も併せて参考にしてみてください。
きっと何らかのヒントが得られると思いますよ。
最後に
先述したとおり、自分の能力は成長すると信じている人たちは、総じてモチベーションが高いことが分かっています。
さらには、グロースマインド寄りの人は”良好な人間関係”を築くことができ、逆にフィックスト寄りの人は人間関係があまり上手くいかない傾向が強いそうです。
この理由については、ちょっと考えれば分かることですが。
知性や能力は天性のものであり、一生変わることがないと信じていたら、結局誰かを貶めなければ、自分の自尊心を守ることが出来なくなってしまいます。
その結果、周りの人間の”あら探し”ばかりをするようになるのです。
逆に、グロースマインド寄りの人は、そんなことを気にする必要がありません。
なぜなら、何より自分の成長にフォーカスしているので、相手の良いところも認められるし、仮に相手のほうが優れていたとしてもあまり気にならないからです。
むしろ、他人の成功から学び、全てをスポンジのように吸収していくのです。
たかが、考え方1つかもしれません。しかし、考え方がすべての行動や結果を生み出します。
そして自分の人生を変えるためには、まずは考え方から変える以外方法はないのです。
どうか前向きに頑張ってください。
以上、最後まで読んでくれてありがとうございました。